第44回「瀬戸内版画展」が勝央町勝間田の勝央美術文学館で開かれ、多彩な味わいの秀作に来場者が見入っている。31日まで。
県内各地の愛好家でつくる瀬戸内版画会(島秀佐会長)のメンバー11人が、木版を中心に近作30点を町民ギャラリーに出展。
木版画は備中松山城や瀬戸内海の風景、スイレン鉢といったモチーフで、多色刷りは同系色の陰影が美しく、モノトーンで濃淡を重ねた作も趣がある。墨一色では、くぎ打ちの凹凸でうろこの質感を出したシーラカンスが目を引く。さらに渋紙の版で描いた人物の顔、抽象的にイメージを表現した銅版画も並ぶ。
河面の女性(67)は「モノトーンを重ねた作品が印象的だし、多色刷りも情景に深みがある。それぞれ個性的でいい」と話していた。
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木版画などの秀作を観賞する来場者
第44回「瀬戸内版画展」
- 2021年10月26日
- 芸術