第69期美作アマ将棋名人戦挑戦者決定大会(津山朝日新聞社主催、日本将棋連盟津山支部、津山キッズ将棋教室主管、協力)は6日、大谷の中央公民館で開かれた。息詰まる熱戦の結果、戦前予想でも本命の白石智也四段(小学6年、津山口)が、並み居る強豪を撃破し、11歳11カ月という史上最年少での挑戦権を獲得。村田名人(59)=会社員、小原=と21日、高野本郷の同将棋教室で名人位をかけ、三番勝負で対局することになった。
開会式では、本社・福田邦夫社長が「コロナ禍の中、しっかりとした感染予防対策を施し、開催できることに感謝します。日ごろの成果を発揮して充実した大会にしてください」とあいさつした。
決定大会はトーナメント戦(20分、30秒秒読み)で行われ、腕に覚えがある美作棋界の有段者28人が出場。目が離せない対局ばかりで、盤上に火花を散らした。
決勝には1回戦・宮島俊夫初段、2回戦・中山和徳二段、準々決勝・河野武揚二段、準決勝・山形風太初段を下した白石四段と、1回戦・藤木徳美初段、2回戦・橋本雅典初段、準々決勝では元名人の小林正典三段、準決勝では永世名人の沢修治四段を退けた池田吉輝三段が進出した。
振り駒の結果、先手番となった白石四段が早めに角交換を行い、最先端の角換わり腰掛銀に誘導するが、後手番ながら池田三段が果敢に端から仕掛けを敢行し猛攻を開始。中盤以降は難解な局面が続き優劣不明であったが、先に秒読みとなり時間に追われた池田三段の指し手が鈍った瞬間をとらえ白石四段が反撃し、そのまま押し切った。
両者持ち時間を使い切っての秒読みとなる大熱戦で、池田三段は中盤では優勢になる手順があっただけに残念な一局であった。
白石四段の話 名人戦では、自分の将棋が指せるように頑張りたい。
村田名人の話 白石四段のアマ最後の対局で、自分にとって記念になる。いい勝負をしたい。
また、こども大会(31人)も、決定戦に負けない熱のこもった対局繰り広げた。
この日は開会式に先立ち、「さなる杯小学生将棋名人戦決勝大会」で準優勝を飾り、さらに奨励会6級入会が決まった白石四段に、同支部、同教室有志からお祝い金が贈られ、たたえた。
決定大会A級(敗者戦)、こども大会(C級)の成績は次の通り。
【A級】①横山大作三段②寺元倖柴二段③中山和徳二段
【C級】▽1組①長谷川遼(弥生小6年)②土山史織(旭小1年)③中嶋治斗(一宮小6年)▽2組①片山颯大(大原小4年)②河本琉海(一宮小6年)③児島奏至(同)
P
盤上に火花を散らす挑戦者決定大会
第69期美作アマ将棋名人戦挑戦者決定大会
- 2020年9月8日
- イベント