岡山県美作地域全10市町村などでつくる「美作国観光連盟」が、地域外から食べに訪れてもらえる新たなご当地グルメの開発に取り組んでいる。メニューを募集したところ、県北の食材を使用した24点が候補に挙がった。2月上旬に公開審査会を開き、PRしていく商品を決める。
構成団体の美作県民局が2020年に関西圏で行った調査で、美作地域は観光資源の知名度が低いことが分かった。近年、ご当地グルメを楽しむことが宿泊旅行の目的の上位に挙がることから、多くの食材が生産されている地域の特性を踏まえ、メニューの開発を企画した。旅館や飲食店などでの提供を検討している。
商工、観光を含む31の関係団体で昨年9月に実行委員会を発足させ、「美作国〝美味し国〟プロジェクト」を始動。「旅の目的となるメニュー」と「ローカルビーガン(完全菜食主義)メニュー」の2分野に絞った上で、開発を津山東高と美作大、日本野菜ソムリエ協会に依頼し、10月に行った一般公募には圏域の飲食、宿泊関係者らがエントリーした。
書類選考を通った24点は、津山市の和牛や自然薯(じねんじょ)、勝央町の黒豆、新庄村のサルナシ、美咲町の黄ニラといった数々の素材を使用。ハンバーガーや御膳、ピザ、タンタン麺、鍋などを提案している。16日に同高で中間発表会があり、実行委メンバーの審査員が各団体のプレゼンを聞いて試食した。
2月の審査会に向け、「独創性がほしい」「売りをよりストレートに伝える品に」「引きつけられる見た目に仕上げた方がいい」などとアドバイスを送った一方、「色合いのバランスが良く、味付けに工夫がみられる」といった評価もあった。