美作大学・同短期大学部の沖縄県人会の学生が、太平洋戦争末期の沖縄戦をテーマにした創作劇「時をこえ」を同体育館(北園町)で上演し、観客約250人に命や平和の尊さを訴えた。
出演した1、2年生49人は沖縄を訪問し、戦争を体験した人たちの手記や写真などを参考にして脚本や台本を制作。物語は高齢の女性が過去を振り返る場面から始まり、おだやかな日々を過ごす人たちが突然争いに巻き込まれていく状況を描いている。学生たちはガマと呼ばれる洞くつの中で米軍の襲来に怯える人や、人間性を失い凶暴になる兵士、助からないと思って命を絶つ人、ひめゆり学徒隊らを真に迫る様子で演じた。
1、2年生の演技を見守っていた同会の会長・新垣創也さん(20)は「この舞台を作り上げた先輩たちの思いをこの先もずっと受け継いでほしい」と話した。
沖縄戦の悲惨さを同大学の学生をはじめ、津山市民に知ってもらおうと開催して9年目。例年では沖縄慰霊の日(6月23日)に合わせて実施していたが、昨年から続くコロナ禍の影響で年末に延期となった。
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迫真の演技で戦争の悲惨さを訴える沖縄県人会の学生たち
美作大学創作劇「時をこえ」
- 2022年1月8日
- 教育・保育・学校