「薬と健康の週間」(10月17~23日)の啓発事業の一貫として、岡山県薬剤師会津山支部主催のイベントと講演会が16日、新魚町のベルフォーレ津山で開かれ、訪れた家族連れらが多彩な催しを通して薬に対する正しい知識と薬剤師の仕事に対する理解を深めた。
毎年恒例の行事で、薬の調剤や調合を疑似体験するコーナーでは、白衣に身を包んだ子どもたちが薬剤師に教わりながら錠剤や軟こうに見立てたお菓子やハンドクリームを処方箋に従って袋や容器に詰めていった。
今年は老化の原因の一つとされる体内のたんぱく質と余分な糖が結びついてできる現象「糖化」の状態や骨の丈夫さを確認する測定機に加えて、自身の空間認識能力や記憶力、判断力を数値で知ることできる「認知機能セルフチェッカー」を新しく設置。大人たちも早速試して健康への意識を高めた。
医療機関の仕事に興味があって初めて参加したという鶴山中1年・松本実夕さん(12)は「普段を見ることが無い薬剤師の仕事を学べてよかった。薬の服用は人の命や体調に関わるので手順を間違えないようにしないといけない。細かい作業にまで注意を払う大変な仕事だとわかった」と話していた。
講演会では、劇を通して近年社会問題となっている医薬品の過剰摂取「オーバードーズ」を取り上げて薬の適正利用を訴えたほか、「糖尿病と共に生きる~日本一の糖尿病治療ができる津山市へ~」と題して中島病院の中島弘文理事長らが登壇し、糖尿病の現状を知り、健康寿命を延伸する方法について語った。
