岡山県と県警は津山市内の企業と協力し、SNS型投資詐欺やロマンス詐欺の被害防止を呼びかける啓発キャンデー「ロマンスあめ」を製作。25日、津山市宮尾の道の駅・久米の里でお披露目の啓発活動を行った。
土産卸売のタナベ(宮尾)が開発。味覚を通して詐欺の手口を感じてもらおうと、県特産の白桃のピューレを使ったドロップ菓子に仕上げた。口に入れた直後は濃厚な味わいが広がるが、食べ終えると何も残らない――。その「儚さ」を、甘い言葉で誘い込み、最後には金銭を失わせる詐欺の実態になぞらえた。パッケージには「甘い話!あキャンデー」と銘打ち、「ピーチ!ピィーチ!ピーンチ」と詐欺被害の厳しい状況を表現している。
この日、津山署員やタナベの田邊久人社長、県民生活部くらし安全安心課の職員ら6人が参加し、合わせて100セットを来場者に手渡した。
県警によると、県内の今年上半期のSNSを通じた投資話や恋愛感情を利用した詐欺の合計被害額は約10億円にのぼる。担当者は「インターネットで知り合い、会ったことのない人のことは信用しないで」と訴えている。
今回製作された「ロマンスあめ」は、今後も県内の防犯講習会や啓発イベントで配布される予定。
