日常的に医療行為を必要とする子どもたち(医療的ケア児)が普通学校に通うための、津山市の受け入れ態勢について市側から説明があった。
医療的ケア児はたんの吸引、胃や腸にチューブを通して栄養を注入するなど医療行為を必要とする0〜19歳。国は2019年、「学校における医療的ケアの今後の対応について(通知)」により医療的ケア児への対応を推進。市は同年、「市医療的ケア児支援推進会議」を立ち上げ、市教委は昨年、「市立小学校及び中学校医療的ケア実施要綱」を策定しガイドラインを示した。
市内の公立保育所では2017年から医療的ケア児を受け入れており、現在は1人が在籍。保健師1人と看護師1人を配置し、必要とする保育時間に対応できる体制を整えている。
今年度4月から市内の小学校でケア児1人を受け入れている。学校看護師を1人配置しており、学校看護師が不在の場合に備え、2人の代員を雇用。放課後児童クラブでも今年度から看護師1人を配置し、ケア児1人を受け入れている。
「医療的ケアが必要な小学生に対し、突然保護者の付き添いを求められた日が複数あると聞くが、どのような事情か」と秋久憲司議員から質問があり、市教委は「学校側の事情で実施できない状況を極力避けるように努力してきたが、学校看護師や代員の勤務調整ができず、保護者の方に付き添いを2日間お願いした。今後は、医療的ケアを安定的に実施できるよう、引き続き整備体制に努めたい」と答えた。
保育所と放課後児童クラブを管轄するこども保健部は「現在はこの体制で対応できているが、今後、対象児童が増えた場合は、看護師などの確保が課題となってくる」としている。
議会トピック 医療的ケア児ガイドライン
- 2022年3月10日
- 行政・公共