西条柿の産地・岡山県津山市加茂地区で干し柿作りが始まった。皮むきされたオレンジ色の実が秋の日差しを浴びて輝き、山里の風景を彩っている。
家の軒先につるして干すことから、つるし柿とも呼ばれ、冬の時期の保存食やお菓子として、上品な甘みと、もっちりとした食感が楽しまれている。
つるし柿作り40年という水島洋子さん(79)=津山市加茂町小中原=は今月上旬から作業開始。1個ずつ丁寧に皮をむき、8個をひもに連ねて、軒先の日当たりの良い場所にずらりとつるしている。11月にかけて4500個を手がけるという。
「日中に日差しがあり、朝晩の気温も低くなってきたので例年以上の仕上がりになりそう」と水島さん。自然の甘みを凝縮した干し柿は12月中ごろに完成し、地元のふれあい市にも出荷する。