第14回「RAKUアート倶楽部展」(楽アートスクール主催)がきょう(7日)、岡山県津山市のアルネ津山4階・市立文化展示ホールで始まった。額縁の装飾と絵画を融合させて一つの作品とする「造形絵画」という独自のジャンルで創作に励む教室生らの意欲作に来館者が見入っている。9日まで。
倶楽部主宰の造形作家・山形楽さん(72)=小田中=と、60~80代を中心とした愛好家40人が「多様性」をテーマに、従来の絵画様式にとらわれずに自由な表現を制作した計約100点を出展。
会場には、人工知能(AI)が人間の知能を超える転換点「シンギュラリティ」に対する危機感を現した「2040警告」や、ドラマで話題となっている花魁(おいらん)の世界の明暗を見つめた山形さんの作品をはじめ、動植物や風景、神仏などをモチーフにそれぞれの個性や感性を生かした異彩を放つ作品が並ぶ。
額縁やキャンバスには樹脂粘土や発泡ウレタンスプレー、布、段ボール、木といったさまざまな素材を使って立体的な装飾を施しており、目を引く。中には扉のように開く仕掛けを作るほか、円形、長靴の形など思い思いの形に仕上げた作品もあり、趣深い。
山形さんは「展覧会を通して絵画は絵を描くだけに留まらず、さまざまな物を使って自由に表現できるということを知り、多くの人に広めてもらえたらうれしい。展示ホールでは今回最後になる予定で、ぜひ見に来てほしい」と話している。
同展は2005年に始まり今回で20年目の節目を迎える。
