岡山県津山市は、JR西日本と協議しているJR津山線への水素燃料電池列車の導入について「2030年代を目指したい」と目標設定を明らかにした。JR西日本が目標にしている「30年代からの新たな車両への切り替え」の先陣を切りたい考え。
市議会で議員からの「(水素燃料電池列車の導入は)夢のような話ではありますが、夢を語っていかなければ形にはなりません」との質問を受け、谷口圭三市長が答えた。
国が6月に公表した水素基本戦略によると、水素エネルギーの利活用により脱炭素社会の実現に一歩近づくことはもとより、世界市場は2050年までに年間2.5兆ドルの収益と3000万人の雇用創出も予想されるなど、水素は地方の成長戦略にとっても鍵となりえる分野と捉えている。
同市では水素燃料電池列車のJR津山線への導入と並行して、市内の駅をバス、トラック、乗用車に対する水素供給拠点として活用するほか、独自の水素利活用に向けた取り組みも検討している。
谷口市長は、「来たる水素社会の到来に向けて産業競争力の強化を図り、地域産業の発展に貢献するとともに、脱炭素社会の実現を目指したい」とした。