6月定例津山市議会初日/岡山・津山市

行政・公共
         

 6月定例津山市議会は8日、本会議を再開、2日間の一般質問が始まった。代表質問が行われ、未来、市民が第一、令和倶楽部の3会派が新型コロナウイルスへの対応・対策を中心に市執行部をただした。谷口圭三市長は、岡山県津山市の独自事業を盛り込んだ補正予算案(第2次)に触れ、市民生活や経済活動の速やかな回復を支援していく考えを改めて示した。主な質疑は次の通り。
 【未来】
 村上議員 地方創生臨時交付金の拡充などが中身となる国の補正予算(第2号)についてどう対応するか。小規模事業者緊急支援事業は制度を拡充するべきでは。小中学校のネット環境強化事業の整備内容は。地域商社は10月の設立に向けて準備を進めているはずだが今後の影響は。
 市長 同交付金を活用した生活支援、経済対策などを盛り込んだ補正予算の編成を早急に取りまとめたいと考えており、7月にも臨時議会を招集するかもしれない。
 現在の情勢をみると、独自対策を今一度検討する必要がある。事業が受けられる要件や申請期間などを改める方針であり、制度の拡充に向けては第3次補正予算を編成する中で検討する考えだ。
 粟野教育次長 市内の8小中学校は、光回線が届いておらず通信速度が遅い。今後、ネットを利用した家庭学習が必要になった際には、高速のWi-Fiのルーターを整備(貸し出し)し、学校間の格差を是正する。
 福島農林部長 首都圏、関西圏などで販路を拡大、確保しにくい状況であり、今できることを進める。農業関係者らとのネットワークの構築、ネットを介した電子商取引の環境整備などを行う。
 市民が第一
 河村議員 補正予算(第2次)に込めた思いは。子どもたちの学びの保障のため、教育委員会が果たすべき役割について教育長の考えは。国の補正予算が配分された際は、教職員が子どもたちの学びの保障に集中できるよう、「スクールサポートスタッフ」の拡充に充ててほしい。
 谷口市長 第1次補正予算で計上できなかった感染症収束までの追加支援策と、収束後を見据え、市の実情から、特に注力すべき独自の景気対策に関する事業を中心に編成した。市民生活や経済活動の速やかな回復を支援していきたい。
 有本教育長 いかなる理由があろうと、子どもたちには学びや体験の機会を提供し、保障する環境を整えることが我々教育関係者の使命であり、いま果たすべき役割と考える。今後、感染状況に留意しつつ、関係者と協力しながら、子どもたちが元気を取り戻し、意欲や目標が持てるような新たな取り組みも検討していきたい。
 粟野教育次長 学校再開以降の教職員の多忙な状況を踏まえ、市としては今後の国・県の動向に注視しながら、学校スタッフの充実を検討していきたい。今後も各学校で学びの保障に専念できるよう、さまざまな手立てを講じていきたい。
 令和倶楽部
 田口議員 市は何に主眼を置いて対策に取り組むのか。教育旅行助成事業に取り組むのは時期尚早と感じるが、事業の組み立ては。スポーツ大会合宿誘致事業に取り組むのは時期尚早では。中心市街地賑(にぎ)わい回遊事業のクーポン券は、なぜ中心市街地に限定するのか。
 谷口市長 市民生活や経済活動の回復が円滑に進むよう国の各種対策で手当ての及ばなかった住民や事業者に対し、さまざまな分野で状況に応じたきめ細やかな支援や対策を講じていくことが肝要と考える。
 今村産業文化部参与
 新型コロナウイルスの影響で学校活動が制限され、遠隔地への訪問自粛が続く中、今後主に県南の教育機関における市への訪問のハードルを下げるとともに、教育旅行需要の取り込みにつなげることを目的に組み立てを行っている。
 二宮地域振興部長
合宿誘致事業は市外から利用者を誘致する事業であることから、施行時期については感染症の状況を慎重に判断した上で開始する予定。
 明楽産業文化部長
全市的なクーポン券の発行は手法の一つと考えるが、市としては商工団体とともに地域商品券の利用を促し、消費を喚起していくことで経済活性化に向けた対応を図っていく。


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