北前船にまつわるモノクロ風景写真

芸術
         

 岡山県岡山市在住の医師で写真家の尾上太一さん(63)の写真展「北前船 鰊海道3000キロ」が11月5日、岡山県津山市川崎のポート・アート&デザイン津山(岡山県津山市)で始まった。江戸・明治時代に日本海や瀬戸内海の交易を担った北前船にまつわるモノクロの風景が、来場者を魅了している。11月27日まで。
 尾上さんは同市に生まれ、近畿大学医学部を卒業後、岡山大学大学院医学研究科、日本大学大学院芸術学研究科を修了。精神科医として従事するかたわら、撮影を続けている。
 98年から07年まで、日本各地で撮影した35点を出展。船頭が寝泊まりする大きな木造の番屋(北海道小平町)、船乗りたちから信仰を集めた神木(青森県深浦町)、廻船業で栄えた町の小道(新潟県佐渡市)、海面の光が美しい瀬戸内海(倉敷市)などが並ぶ。生活する人の姿や風にざわめく木漏れ日が臨場感たっぷりに表現され、来場者は一点一点じっくりと観賞していた。
 尾上さんは「綿花の肥料だったニシンは、北前船によって岡山にも盛んに運ばれ、現在の繊維産業に大きく貢献した。多くの富と文化を築い「海の道」を県北の方にもたどってほしい」と話している。
 午前10時〜午後6時(毎週火曜休館、11月24日は臨時休館)。入場無料。

(写真)尾上さんとモノクロ写真


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