瀬戸内海が「草原」だった時代 津山には縄文人が暮らしていた 発掘調査からひもとく地域の歴史/岡山・津山市

歴史・文化 発掘調査から分かる津山の歴史について橋本さんの講義に耳を傾ける参加者=岡山県津山市で
発掘調査から分かる津山の歴史について橋本さんの講義に耳を傾ける参加者=岡山県津山市で
         

 津山市立図書館歴史講座「発掘調査から見た津山の歴史~原始・古代から奈良時代まで~」が5日、岡山県津山市新魚町の同館で始まった。全2回の日程で、市民らが遠い昔の地元の様子について学びを深める。

 1968~78年の中国自動車道建設現場、75~78年の久米カントリークラブ開発現場での発掘調査などに携わってきた郷土史家で美作市文化財保護委員の橋本惣司さんが講師を務める。美作地域の遺跡や出土品などを基に、紀元前から8世紀ごろまでの人々の生活や社会構造の変遷を読み解いていく講座で、第1回は約70人が参加。原始時代から縄文時代までの歴史の流れと注目すべきポイントについて学んだ。

 橋本さんは初めに、全国各地で発掘された石器や骨などから、旧石器時代の県内の地形や人、動物が存在した場所などを解説。瀬戸内海の海中からナウマンゾウやオオツノジカの骨が発掘されていることを紹介し、当時は海水面が低く、草原だったと説明した。

 さらに、2002~04年に堀坂地内の遺跡で行われた発掘調査では、多数の土器や石器が見つかっており、縄文人が同地内で暮らしていたと強調した。

 この他、奥津町内の遺跡から発掘された出土品は、関東や北陸地方など日本各地のものと似た造形や特徴を持っていることから、それらの地域と交流するなど、何らかの関係性があった可能性も示した。 大学で歴史を専攻していたという山北の戸田里都子さん(62)は「出土品からは、当時の人々が生きるために施した工夫の跡や知恵も見て取れる。実は自分たちが思うよりも先進的な考えを持ち、暮らしていたのではないかと思っている。津山にはまだたくさんの遺跡が眠っているかもしれない。ロマンを感じている」と話していた。

津山圏域をはじめ県内の遺跡や出土品について解説する橋本さん
津山圏域をはじめ県内の遺跡や出土品について解説する橋本さん


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