岡山県は7日、勝田郡奈義町広岡の特別養護老人ホーム「なぎみ苑」で作られた弁当を食べた70~90代の男女8人が食中毒症状を起こしたと発表した。入院患者はおらず、全員が快方に向かっているという。
当施設では奈義町の委託を受けて町内に住む65歳以上の高齢者のみの世帯を対象に配食サービスを行っており、2日に配達した弁当を喫食した34人のうち男性2人、女性6人に下痢や嘔吐(おうと)といった症状が現れたことが判明。検便を受けた患者3人から「ノロウイルスGⅡ」が検出された。
患者に共通する食事は当施設の弁当に限られており、医師から届け出があったことから、美作保健所はこの弁当が原因の食中毒と断定。食品衛生法に基づき、7日から11日までの5日間、調理や食品製造に関連した営業停止処分を言い渡した。
この日の配食メニューはごはん、ふりかけ、メンチカツ、ボイルキャベツ、卵とじ、酢の物、たくあん、りんご。引き起こした原因を調べるとともに、発症した8人以外の様子についても調査している。
現在、65人が配食サービスの利用登録をしており、事業担当の同町こども・長寿課(保健相談センター)は「サービスの停止は考えておらず、再発防止につとめていく」としている。