老いや認知症など高齢化社会をテーマに活動する劇団「OiBokkeShi(オイボッケシ)」は17日、奈義町豊沢の町文化センター大ホールで演劇「エキストラの宴」を上演する。主宰の菅原直樹さん(39)=同町久常=は「どんな立場の人も互い尊重し合える共生社会のあり方を考えるきっかけにしてほしい」と話す。
町人権教育講演会(町、町教委主催)の一環で実施する本作には、96歳の看板俳優・岡田忠雄さんをはじめ、劇団のワークショップに参加した町民ら計14人が出演。認知症や障害のある人、高齢者、介護に携わる人、さまざまな境遇の人が集まり、協力して作り上げる。演出・台本を手掛けるのは菅原さん。
物語は、県北にある小さな町の民宿が舞台。町内で映画の制作が始まることを聞きつけた高齢者・岡谷正雄は意気盛んに参加しようとするが、大けがをしてしまう。絶対に映画に出たい岡谷を中心に、家族や民宿に働く人らとの人間ドラマを描く。
11日、なぎチャイルドホーム(同町豊沢)で稽古が行われ、菅原さんの指導のもと、出演者たちはセリフや動作などを入念に確認。町在住の女優・申瑞季(シン・ソゲ)さん(47)もスタッフに入り、演技のアドバイスをしていた。
演劇に取り組むことで苦手を克服したいという中島清廉さん(21)は「みんな個性があっておもしろく、すばらしい舞台にしようと頑張っている。自分も精いっぱい、演じていきたい」と意気込んでいる。
開演は午後2時からで、観賞は無料。午後1時から受け付けている。
申し込み、問い合わせは、町文化センター(☎0868363034)。
奈義町文化センター演劇「エキストラの宴」