岡山県真庭市の建具メーカー・佐田建美は10日、創業50周年を記念し、日本の伝統工芸・組子細工の技法を用いた同社ブランド「真庭組子」の額装を市に寄贈した。
組子細工は、くぎや接着剤を使わず、木片を組み合わせて精緻な模様を生み出す伝統技法。同社の職人が一つ一つ手作業で組み上げている。
「極」と題した作品は縦1.5メートル、横1.4メートル。市役所そばを流れる旭川の水面と咲き誇る桜をモチーフに、真庭産のスギ、ヒノキに加え、福島県産の「神代杉」を使用した。
「桜亀甲」「八重桜」「胡麻」など、豊作や健康を意味する縁起の良い柄を多数取り入れた。周囲の組子には、「全国植樹祭岡山2024」で天皇陛下の御座所向けに創作したものを採用。幅1ミリの材を1ミリ間隔で組み上げている。同社は昨年8月に創業50周年を迎え、約1年かけて作品を製作した。
地域への日ごろの感謝を込めて寄贈した。久世の市役所を訪れた佐田時信社長(75)は「真庭市の発展と市民の健勝に役立ててほしい」とあいさつ。太田昇市長は「素晴らしい技法を心から尊敬する。今後も木材のまちの素晴らしい技術をPRしていきたい」と述べた。
作品は内蔵したLEDで照らす仕組みで、市長室に展示し、来客に鑑賞してもらう。