津山市教委スマホ調査

教育・保育・学校
         

 津山市教委は市内の子どものスマートフォン(スマホ)利用実態調査を行い、結果をまとめた。対象は市立小中学校全35校の小学5年生と中学2年生計1542人。従来型の携帯電話を含め、子どもたちの利用状況やトラブルを把握し、今後の指導・啓発に役立てるため実施した。
 昨年度12月から今年3月まで行った調査では、スマホなどを保有している割合は小学生43・5%、中学生75・7%で、昨年に比べて小学校は0・4ポイント、中学校は2・4ポイント増加。家族と連絡を取るために持ち始めたというケースが最も多い。平日2時間以上利用している小学生は26・1%で、中学生は59・6%。利用目的として、動画や音楽の視聴、ゲームで遊ぶほか、中学生はSNSなどで友達と会話を楽しむと答えた人が多くいた。
 依存について「スマホ、ネット、ゲーム機などの利用のために減った時間がある」と答えた小学生が32・5%、中学生は40・6%。睡眠、学習時間が減り、寝不足や勉強に集中できないといった悩みを抱える児童・生徒もいる。スマホ・ゲームの利用が日常生活や学習面で影響を及ぼしていると指摘している。また、テレビを見る時間が減ったという小中学生が多く、メディアに触れる媒体の変化がうかがえる
 ネット上でのいじめやトラブルに関して小学生9・4%、中学生10・8%が嫌な経験をしたと答え、小学校では「(オンライン)ゲーム上でトラブルになった」、中学校では「(SNSなどで)書き込んだ内容が誤解された」といった理由が最多だった。相談相手は約40%の小中学生が家族だと答え、各家庭への啓発が重要だとしている。中学生では友達に相談するケースが小学生よりも多い一方で、約40%の児童・生徒が誰にも相談していない。
 小学生61・9%、中学生57・5%の各家庭で利用に関するルールを設けており、小学生85・4%、中学生87・4%がネットの危険性について家や学校で学んだと答えた。使用にあたり各家庭で、約束事を決める取り組みが少しずつ進んでいる。
 市教委は「所持率が高く増加傾向にある。学校や地域の大人が子どもたちの実態を把握し、危険から守るなど協力を呼び掛けたい」と話した。今後の取り組みとして▽各学校でスマホ、ゲーム、テレビに縛られないように児童生徒、保護者へ啓発する▽講座やPTA研修会などで保護者に情報提供を行う▽情報モラル・リテラシーの強化を図る▽講座やワークショップなど児童生徒、保護者を交えた意見交流の機会を設け、家庭と連携したメディアコントロールの取り組みを推進する▽学校における情報モラル教育について児童生徒がより深く課題意識を持つようにする―などを挙げた。


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