本年度の「和牛入門講座」(県畜産協会、県主催)が15日、岡山県美咲町北の県農林水産総合センター畜産研究所で始まった。来年1月まで座学や視察、実習などを通じ、和牛の繁殖経営を中心に基礎的な知識や技術を身に付ける。
新規参入希望者などを対象に開いており、今回で20回目。本年度は肥育や酪農などの就業者から未経験者まで6人が参加した。
開講式に続いて座学があり、「和牛の飼養管理入門」では、同研究所和牛飼養研究グループ長の小林宙さんが講師を務めた。小林さんは、繁殖雌牛に人工授精して子牛を生産し、約9カ月まで育てて市場に出荷、販売する和牛繁殖経営の流れを紹介。牛の管理方法について説明した。
母牛については「1年1産」を念頭に、平均21日間隔の発情周期や授精のタイミング、妊娠期間などのサイクルを示し、「分娩間隔が長くなると、その分経済的損失が出る」「人工授精のあと2回発情が来なかったら妊娠鑑定を」などと説明した。
子牛については、授乳する「哺育期」と離乳から市場出荷までの「育成期」があるとし、特に生まれたばかりの子牛について「人間とは違い、免疫を持たずに生まれてくる。分娩後初期に出る免疫抗体を含む特別な『初乳』を6時間以内に与える必要がある」と強調。子牛の胃を発達させるのに必要な人工乳(スターター)の適切な摂取についても解説し、「いい子牛はいい肉につながる」とまとめた。
夫婦で参加した鏡野町富東谷の町地域おこし協力隊員・小夏弘暁さん(25)は「地元の人に『やってみたらどうか』と提案をもらい参加した。まったくの新規なので覚えることはたくさんあるが、さまざまな支援があると分かった。しっかり受講して考えてみたい」と話していた。
この他、経営や関係する法律についての講座、同講座第3期生の末澤未央さんの近況報告、同研究所内の施設見学も行った。
