神奈川県横浜市在住の写真家・倉谷拓朴さん(48)の個展 「倉谷拓朴展・依り神」 が、 西今町のカフェ&ギャラリーNishiIma25で開かれ、 「人の営みと自然」 をテーマに収められた樹木や動植物、 集落の人々からにじみ出る生命力あふれる姿に来場者たちが見入っている。 5月10日まで。
倉谷さんは20歳の時に写真家を志し、 大学を中退して東京綜合写真専門学校に入学。 現在は卒業した同専門学校で非常勤講師として勤めながら、 東京や京都などで個展を開き、 各地でグループ展やアートイベントに参加するなどして活動に励んでいる。
同展では2012年から26年までに撮影した34点を屋内と半外空間で展示。 奈良、 島根、 岡山、 福岡、 宮崎など西日本の各地に根差す樹木を接写した写真は、 日本独自のアニミズムが残り、 神話や自身のルーツに結び付いている土地を巡って撮影しており、 年輪を重ねてきた歴史と信仰してきた人々の思いや気配、 自然への畏敬を感じさせる。
このほか、 豪雪地帯の新潟県十日町市にある名ケ山集落に住む人たちのポートレート、 東日本大震災の原発事故で影響を受けた地域に生息する動植物を写したフォトグラムもあり、 自然や人災がもたらした厳しい環境の中でもたくましく生きる力強さを捉えている。
廃棄される木材で木工品を作る赤磐市の会社・kinowa (キノワ) も協力し、 自社製の額縁を添えて写真をより印象的に仕上げている。
倉谷さんは 「自然を観賞対象としてではなく、 考えながら向き合うべき存在として捉え直し、 地域の自然や歴史、 文化に内在する価値を再認識する場にしたい」 とコメントしている。