津山中央病院は5日、老朽化した救急車を更新し、高度な医療資機材を備えた高規格救急車を導入するため、クラウドファンディング(CF)を始めた。目標額は2000万円で、12月18日までインターネットサイト「READYFOR(レディーフォー)」で寄付を募っている。
同病院は、近隣の医療機関への患者の転院搬送や、消防署からの要請を受けて現場に向かう救急車2台を所有。このうち1台は2018年に津山圏域消防組合から譲り受けた中古車で、車検の初期登録は2003年。同院に納車された時点で走行距離はすでに10万キロ以上で、現在は21万キロを超えている。車内が狭く、走行中の揺れも大きいことから、緊急処置を安全に行える環境の確保が課題となっている。
さらに、患者の容体を監視する生体モニターや、電気ショックを与える除細動器、人工呼吸器など、搭載している医療機器も老朽化している。車両とともに一新することで、重篤な急性期患者に対する高度な救急処置につなげたいとしている。
新型車両は従来の車両より燃費性能が高く、移動の効率化も期待されている。患者の搬送だけでなく、同院に1台しかないドクターカーを補完するほか、大規模災害時に被災地へ派遣するDMAT(災害派遣医療チーム)の車両としての活用も想定している。
同日、川崎の同院で開かれた会見で、岡岳文病院長は「県北における基幹病院として、搬送される傷病者を全て受け入れながら地域医療を守っていくには、県南や近隣の医療機関との連携は不可欠で、高度な搬送用救急車の重要性が増している。医療従事者の不足、医療機関の減少といった課題を抱える県北の医療事情を多くの人に知っていただき、応援してくださる皆さんと共に医療の未来をつくっていきたい。そして新しい救急車が『みんなの救急車』と愛されるようにもしたい」と話した。
この日は、病院近くのひまわり保育園の0~2歳児16人と保育士も応援に駆け付け、園児らが手形などをあしらったメッセージボードを贈った。
プロジェクト名は「みんなの力で、みんなを守る、みんなの救急車プロジェクト」。インターネットのほか、同病院の窓口でも直接寄付を受け付けている。
