岡山県真庭市は4日、米の総合メーカー・東洋ライス(本社・和歌山県、阪本哲生社長)と、食を通じた市民の健康増進や食育の推進、産業振興などを目的とする包括連携協定を締結した。真庭産の「里海米」を同社独自の精米技術で栄養価の高い「金芽米」に加工し、学校給食で提供していく。
1961年創業の東洋ライスは、米の表面を覆うぬか層とでんぷん層の間にあり、栄養とうまみ成分を多く含む「亜糊粉層(あこふんそう)」を残して精米する技術を開発。2006年に近畿地方を中心に、この技術を活用した無洗米「金芽米」の販売を開始した。
2020年からは社会貢献活動の一環として全国の自治体と協定を締結し、各地域で生産された米を活用した金芽米を製造。産品の付加価値向上に加え、地産地消の推進や稲作の活性化にもつなげている。今回の協定締結は全国で33例目、県内では吉備中央町に続き2例目となる。
この日、真庭市役所を訪れた阪本社長は「金芽米は食べて健康になることを目的に開発した商品。『医食同源』という言葉があるように、体に良い食べ物を地元で作り、地元の人が食べて健康になるという循環を広げていきたい」とあいさつ。太田昇市長は「子どもたちがおいしいご飯を楽しみながら食べることで、健康増進だけでなく郷土愛の醸成にもつながることを期待している」と述べ、両者は協定書に署名を交わした。
里海米を加工した金芽米は、同社の精米機を備える倉敷市内の協力企業で加工・出荷される。2学期が始まる8月下旬から、市内の小中学校全26校で提供を開始する予定。児童・生徒や教職員らを合わせて1日約3500食、月16~17日程度提供し、年間約37トンの消費を見込んでいる。市では学校給食以外での活用についても検討を進めていくという。
