28日に発生し、最大震度7を観測した「令和8年熊本地震」で、熊本県の要請を受け現地で支援活動を行っていた津山中央病院のDMAT(災害派遣医療チーム)が3日、岡山県津山市川崎の同院に帰還し、現地の被害状況や必要な支援について報告した。
同院は救命医で救命救急センター長の前山博輝さん(45)を隊長に、医師2人、看護師2人、業務調整員として放射線技師と薬剤師各1人の計6人を派遣。7月31日から2日までの約3日間、熊本県央南活動拠点本部のある済生会熊本病院(熊本市)を拠点に、甚大な被害を受けた宇城市や上益城郡などで活動した。
隊員らは救急外来の診療体制整備や救急・転院搬送の支援に加え、避難所を巡回して必要物資の調査や被災者の健康状態を確認するスクリーニング検査などに取り組んだ。
この日は帰還した6人を医療スタッフらが拍手で出迎え、岡岳文院長が「頑張っていただき感謝を申し上げる。皆さんが無事に帰ってきて何より。支援はまだ続くので、今はゆっくり休んでほしい」と隊員らの労をねぎらった。
10年前の熊本地震でも被災地支援を経験した前山センター長によると、今回の災害で大きな課題となっているのが酷暑。被災地では厳しい日差しの中で復旧活動が続き、断水している地域もあることから、被災者だけでなく災害派遣スタッフも熱中症に陥る危険が高い環境となっているという。実際に熱中症とみられる患者も多く、水の確保などライフラインの復旧が急務だと現地の状況を語った。
前山センター長は「現地の皆さんは忍耐強く頑張っており、10年前の教訓を生かして迅速に行動している。しかし、この状況が続けば体調を崩す人が増えるのではないかと心配している」と話した。
また、一般市民ができる支援については「復興の段階によって求められる支援の形も変わってくる。災害ボランティアについては行政からの案内があると思うので、現段階では現地へ向かうよりも、支援物資や義援金による間接的な支援が現地にとってありがたいのではないか」と呼びかけた。


